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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
with a camera in Asakawa Town 1
 夕方情報ワイド『ゴジてれChu!』木曜恒例「ぶらカメ」のコーナー、12日は浅川町(あさかわまち)にお邪魔した様子を放送。そのロケ内容とこぼれ話です。(更に宮城と結ぶ「バンデス×Chu!」では、浜街道手ぬぐい帖の話題も私がリポーターでした。そのロケ内容とこぼれ話は、11月9日のブログでご紹介しております、宜しければご覧ください)。

今回は浅川町。磐城浅川駅前の通りからスタートです。
今回は浅川町。磐城浅川駅前の通りからスタートです。
 浅川町はJR水郡線が通る町。磐城浅川(いわきあさかわ)駅前の通りをぷらぷらしてみる事にします。

駅前の銀杏は、いまが見頃。青空に黄葉が映える。
駅前の銀杏は、いまが見頃。青空に黄葉が映える。
 駅前の銀杏の木からは、だいぶ葉が落ちてきています。暦の上では立冬を過ぎ、木々も冬支度を始めたようです。そんな駅前で出会った第一町人がこちら。

間もなく黄色い絨毯に覆われる駅前。
間もなく黄色い絨毯に覆われる駅前。
「どうしたんですか、きょう?」
 そんな声を掛けて頂いて始まった会話、ですが…
「撮らないで下さいよ。」
と仰るので、暫く撮影無しで会話。近くの知人宅にお邪魔する途中との事。ロケの趣旨を話すと、
「え、浅川町でロケですか?きょう日曜でしょ?狭い町だし、人がいるかな…。」

第一町人は、我々のロケを心配してくれた。
第一町人は、我々のロケを心配してくれた。
 面積は37平方キロメートル余り、人口約6200人の、比較的小さな町にお邪魔しています。前日は全国高校サッカー選手権福島県大会の決勝の中継で、私を含めアナウンサーの大部分が関わっていた関係で今回のロケは日曜日だったのですが、それが裏目に出てしまうのでしょうか。
 聞けば元高校球児で、在学中には夏や春に甲子園に行った事があると言うのです。
「写真、ありますよ。」

浅川町を展望台から。周りには田畑が広がる。
浅川町を展望台から。周りには田畑が広がる。
 その時の写真が携帯電話に入っていました。この辺りの話から、段々撮影OK状態に。
「学法石川が強かった頃で、私は野球が巧いと思って進学したのですが、入ってすぐ上には上がいる事が分かりました。」

高校時代の写真。背番号10を貰った事も…。カーブが武器だった。
高校時代の写真。背番号10を貰った事も…。カーブが武器だった。
 学法石川高校は、浅川町と同じ石川郡内にある私立高校で、故柳沢泰典監督時代は野球部が県内の強豪でした。この方は、2年生になる前の春や3年生の夏など、計3回甲子園に行っています。

自宅には今でもグローブ等が置いてある。すると…
自宅には今でもグローブ等が置いてある。すると…
「当時はけがをしても、皆隠して練習やプレーをしていました。練習に1日でも欠けたら、翌日行っても『何でいるの?』っていう雰囲気だったんですよ。」
 チーム内の競争が激しかった事が伺えます。
 そんな元高校球児は、最終学年の試合中、ベースを踏んだ際に足を痛めたと言います。
「(柳沢)監督は私が足を痛めたのを分かっていたんですが、3年生だからと福島大会はベンチに入れてくれました。ただ『甲子園に行ってけがが治らなかったら、真っ先にお前を外す。』とも言われました。そりゃそうですよね、甲子園では全員が戦えるメンバーじゃないと勝てませんから。」
 3年の夏の福島大会は見事優勝。その証が、ベンチ入りメンバーに授与されるメダルです。

何と当時のグローブだった。
何と当時のグローブだった。
「掛けてみてもらえませんか?」
とお願いすると、恥ずかしながらも掛けて下さいました。

福島大会優勝メダル。ベンチ入りしていないともらえないもの。
福島大会優勝メダル。ベンチ入りしていないともらえないもの。
 するとこの笑顔。当時の思い出が蘇ったのかも知れません。

頼まなくてもこの笑顔。最高の思い出が蘇った瞬間かも…。
頼まなくてもこの笑顔。最高の思い出が蘇った瞬間かも…。
「当時は野球部のジャージーを着て食堂に入ると、頼んでいない一品がサービスで出た事もありましたね。それ位、石川町の人が学法石川の野球部を応援してくれていたんです。」
 そんな強い野球部を作った柳沢監督は、勝負にはシビアだったようで、
「上級生だから優先して連れて行ってもらえるという事はありませんでした。」

「あ、そうそう、これこれ」と言って手にして見せてくれたのは…
「あ、そうそう、これこれ」と言って手にして見せてくれたのは…
 この方は、2年生になる前の春に甲子園に行っています。その際一人トイレに行きたくなり客席に戻ると、その年の対戦校、池田高校の名将蔦文也監督が囲み取材を受けていて、「ここだ」とばかりに蔦監督との2ショット写真を撮ってもらった人でもあります。

甲子園の土。詰めた瓶には、出場した大会名を記してあった。
甲子園の土。詰めた瓶には、出場した大会名を記してあった。
 家には、今でも甲子園の土が一升瓶等に入れてとってあります。
「3回出場した分です。」
 以前は瓶が複数あったそうだが、
「近所の人等に、少しずつなんですけど分けている内に、今はこの一升瓶1本と、これだけになりました。」
と言って、ジャムか何かの空き瓶に入れた土の方を見せて下さいました。大変貴重なものを、有難う御座います。
 ところで浅川町のお勧めは何でしょう?
「やっぱり花火じゃないですか?」

これが高校球児憧れの「甲子園の土」。
これが高校球児憧れの「甲子園の土」。
 浅川町は花火の里として有名です。
「打ち上げ花火の『から』(花火の、火薬を閉じ込めた外側の部分)は、魔を払うとして、軒先などに下げておくんです。」

浅川町では、魔よけなどで花火の「から」を吊るす風習がある。
浅川町では、魔よけなどで花火の「から」を吊るす風習がある。
 こちらは寸玉の一部です。
「夏の花火は亡くなった人の供養で上げる人もいるんですが、浅川町だと供養の花火の場合、尺玉に亡くなった人の戒名を書いて上げるんです。戒名を書くのは珍しいでしょ?」
と教えて頂きました。
「花火と言えば、そこのお店、花火に因んででっかいエビ天丼を出す店ですよ。取材します?」

本来はこの中に火薬を詰めて、打ち上げる。
本来はこの中に火薬を詰めて、打ち上げる。
と言って開店前の店に入って行って、私達との顔つなぎをして下さいました。店とはお昼時に伺う約束が出来ました。ラッキー。親切な元高校球児は、この後、近くの知人宅へと向かって行きました。浅川町の良い所を聞いた際に
「町の人が、性格が優しい。そして面倒見が良いですね。」
と答えていましたが、まさにそれを私達に実践してみせてくれました。感謝感謝です。

花火に因んだ?食事が出て来るというお店。顔つなぎをして下さった。
花火に因んだ?食事が出て来るというお店。顔つなぎをして下さった。
 さて駅前に向かっていると、
「何か取材しているんですか?」
と声を掛けて来た住民が。事情を説明すると、
「そうですか、いや見た事ある人が取材しているんで、きのう学法石川がサッカーで優勝したでしょ?それで取材に来ているのかと思ったんですよ。」
との事。そう、ロケ前日の決勝では、学法石川が初優勝を果たしました。同じ石川郡内ですものね、そう思うのも無理はありません。すると…
「うちは孫がサッカーやっていたので、学法石川が勝って良かったです。」

サッカーの取材かと思って声を掛けて下さった方。この方のお孫さんが…
サッカーの取材かと思って声を掛けて下さった方。この方のお孫さんが…
 お孫さんは地元浅川町のサッカースポーツ少年団時代に、県準優勝。その後学法石川でプレーしたと言います。
「稲田監督(学法石川のサッカー部監督)が、大阪から来て間もなくの頃でしたよ。優しくて良い監督。遠征と言うと、大阪だったわね。県内の大会は孫が出るのが楽しみで、お弁当を作って応援に行っていましたよ。」
 今ではお孫さんは社会人、フットサルを楽しんでいるそうです。全国大会は、是非お孫さんの母校をテレビで応援してくださいね。

今大会初出場する学法石川高サッカー部OBだった。当時のチームメートの写真を持って…。
今大会初出場する学法石川高サッカー部OBだった。当時のチームメートの写真を持って…。
 そのロケ中通りかかった青年が、
「テレビですか?」
と声を掛けて来ました。聞けば学法石川高校野球部で、この夏までプレーしていたそうです。何だか学法石川高校野球部とサッカー部繋がりの人がどんどん見つかります。

声をかけてくれた青年。聞けばこちらは学法石川の現役3年生。
声をかけてくれた青年。聞けばこちらは学法石川の現役3年生。
「夏は15番の背番号をもらって、サードで出場しました。」
 新型コロナウイルスの影響で夏の甲子園での全国大会はなくなりましたが、代替大会でプレーしました。
「甲子園が無くなったのは残念でしたし目標がなくなりましたが、代替大会があって好かったです。やはり色々な方が協力して大会を開いて下さったので、完結出来たのは嬉しかったです。」
 支えて下さった方の中には、ご両親もいます。
「朝早くからお弁当作ってもらったり、送り迎えや試合のビデオを撮ってもらったり…。自営業なので、自分が少しでも稼いで、楽させられたらと思います。」
 しっかりしていますね。因みに、自宅は椎茸を栽培する農家だとか。では将来は継ぐのかな?
「手伝ってみたんですが、いまやってみたい事とちょっと違うかなと…。」

高校球児だった彼は、求めに応じバッティングフォームを…。
高校球児だった彼は、求めに応じバッティングフォームを…。
 その後の就職活動で、見事県内の企業から内定をもらった元高校球児。
「天気が好いので、自転車こいでいました。」
 大会が終わって、体力が有り余っているようです。
「就職すると土日は空くので、そうしたら小学生に野球を教えて、甲子園で活躍する選手を育てたいです。」
と大きな夢を語ってくれました。

絶好球を、打つべし!
絶好球を、打つべし!
 椎茸はまだ穫れるのでしょうか?
「大丈夫だと思います。」
 これも何かの縁、住所を伺い、のちほどお邪魔してみる事にしましょう。

やはり様になっている。格好良い~!
やはり様になっている。格好良い~!
 駅へと戻ると、冒頭写真で紹介した銀杏の木の下に、可愛いお友達が遊びに来ていました(11月11日のブログにつづく)。


代替大会に出場した彼の後ろ姿。観客制限があった為、貴重な一枚。
代替大会に出場した彼の後ろ姿。観客制限があった為、貴重な一枚。
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