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徳光 雅英
徳光 雅英Masahide Tokumitsu
福島東高校サッカー部、ベスト8への道4
 日本がワールドカップで初めて勝ち点1をあげ、日本躍進の第一歩を踏み出したあの埼玉スタジアム2002。あれから210日経った12月31日、いよいよ福島東高校と、昨年度ベスト8の大分高校とが、国立競技場への第一歩を踏み出すべく対戦です。
 私はこの試合の実況担当だったので両チームの取材をしていたのですが、実況する場合、一応自分なりの試合展開を予想します。
 大分高校はゴール付近の細かいダイレクトパスと、サイドからのドリブル突破に持ち味があり、攻撃の組み立てが非常に巧いチームです。特に2列目の内村圭宏・神崎大輔両選手は、FWが落としたボールから一気にペナルティエリアに入り込む技術・シュート力を持っていました。但し大分のDFに180cm台の選手がいないのに対し、福島東は184cmFW萬代選手という切り札がいる事から、福島東にも得点のチャンスはあると考えていました。
 昨年度ベスト8、今年のチームも大分のワールドカップ会場、ビッグアイで県大会の決勝を戦うなど、大舞台に慣れているのは大分の方でした。その点も加味した上で、結果が分かっている今言うのは大変恥ずかしいのですが、最終的な結果はこうなるのではと予想していました。

 大分有利(特に2点以上とれば、初戦突破の可能性大)。
 福島東が勝つには、1−1PKに持ち込む「粘り」が必要。

 どちらにしても大分が無得点という可能性はかなり低く、従って福島東は1失点までに抑えて粘れれば勝機あり、と考えていました。

 1回戦は、齊藤・朴両監督とも戦術家ぶりを発揮した試合でした。
 まず両校とも、県大会の決勝とは違うシステムでした。福島東は県大会の4−2−2−2から4−3−1−2に、大分は県大会の3−3−2−2から大会直前の韓国遠征で3−3−3−1のシステムに変更していたのです。
 序盤はお互いに手の内の探りあいのような展開もあり、また双方が惜しいシュートを放っていました。
 齊藤監督は、大分の攻撃は細かいパスワークと中央を中心に攻めてくると分析していました。だとすれば3ボランチは機能する筈だ…。しかし大分の先制点は、横パスで崩してサイドからのシュートという、読みとは違う展開でした。しかももう一つの読み違えは、その後を1点差以内でDFが踏ん張ってくれると考えていた点でした。しかししかし、福島東の左サイドから縦にドリブルで入ってきた神崎選手を抑えられず、1分後に2失点目。
 やはりサイドからの失点。
 齊藤監督はすぐにシステムを4−2−2−2のボックスに戻します。サイドからの攻撃に対応する為でした。この采配がずばり的中します。元のシステムに戻って結果を出したのが、それまでボランチの位置でチームの為に自分の攻撃の良さを封じていた大友選手でした。GKとの接触を怖がらずに飛び込んでいってゴールし1対2。この1点が、福島東にとって全国高校選手権大会初の得点でした。
 更に5分後には、サインプレーからのクロスボールがゴール前へ。萬代選手がGKと競った後ろで待っていたのが、御殿場での桐蔭学園戦で得点を決めていた遠藤選手でした。足元に落ちたボールを押し込んで同点としたのです。
 2対2の同点。あの大分が2失点。前半で早くも私の予想は外れ、一方で得点が更に入りそうな展開と読みました(この予想も外れる事になるのですが)。
 朴監督もすぐに手を打ち、MF1人をベンチに下げ、FWの中村泰輔選手を投入し、3−3−2−2の2トップに変えてきて、結局お互い県大会の決勝と同じシステムで戦う事になりました。
 しかしこのあとは皆さんもご存知のように、攻める大分、守ってカウンターを狙う福島東という展開になり、大分に決定的なチャンスもあるのですが、なかなかペナルティエリアの中でシュートを打たせてもらえません。シュートを遠目から打たせておくのは仙台育英戦と同じ戦い方でした。粘った末に、決着はPK戦へ。
 PK戦は前日練習していたものの、余りにゴールに入らず齊藤監督は嘆いていたそうですが、大会では短い助走から5本全てを決めて5−4で福島東高校、選手権初勝利。5本目のPKが入った瞬間、私は…
    「決まった〜〜〜!」
 放送席からのこの実況(絶叫?)はベンチ裏にいても聞こえたと、某新聞記者に教えていただきました。

 福島県勢にとっては6年ぶりの初戦突破、私も実は選手権大会の中継で初めての県勢の勝利を初体験!!ううう、嬉しかったよ〜〜ぅ。
 福島東は、勝って関東で正月を越す事になりました。(つづく)
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